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兵庫南部地震では、神戸から西宮にかけて東西に幅約1kmの帯状に震度7の領域が発生し、「震災の帯」と呼ばれていました。当初は震災の帯の地下に地表に現れない断層があり、それが活動したとの説がでましたが、その後の調査の結果、地盤構造がその主な原因であるとされています。この地域特有の地盤構造によって、震災の帯では短い周期で大きな振幅の地震動が発生しました。また震災の帯の中には木造家屋(固有周期が短い)が密集しており、その多くが倒壊しました。

建物の揺れやすい周期(建物の固有周期)と地盤の揺れやすい周期(地盤の卓越周期)が一致すると、お互いの揺れを増幅する現象が起こります。これが共振作用です。地震の時に共振作用が起こると建物がさらに大きく揺れることになります。震災の帯で木造家屋の倒壊率が高かった一因としてこの共振作用が考えられています。また、震災の帯は軟弱地盤地域にあることから、軟弱地盤による振動の増幅と建物の共振作用によって、より多く の倒壊が発生したのではないかと考えられています。

たとえば重さの等しい団子を重さの違う串に刺して同じ土台の上に立ててみましょう。そうして土台を一定方向に一定の間隔で揺すります。すると串の長さが長くなればなるほど大きく、ゆっくりと揺れることがわかります。その串が1往復するのに要する時間が「周期」で、それぞれの串が最も大きく揺れる周期がその串の「固有周期」です。串の長さや硬さを建物の高さや材質と考えてください。背が高く、材質が軟らかい建物ほど固有周期は長くなります。

地盤の卓越周期(地盤の揺れやすい周期)を調べる方法として、一般に「常時微動測定」が用いられています。地盤は地震が発生していなくても自然的(波浪・風・火山活動等)、人工的(交通振動・工場等)な要因で非常に小さく(0,001ミリ程度)振動しており、人間にはほとんど感じられません。このような揺れを常時微動といいます。この常時微動は地盤の卓越周期を含んでいます。

共振から建物を守る方法の1つに免震構造があります。建物の固有周期を長くすることで、地震の揺れの強い短い周期での共振を避け、激しい地震動を免れることが免震の考え方です。兵庫県南部地震後に共同住宅、病院、公共建築物等に免震構造が採用されることが多くなっています。最近では、戸建住宅にも取り入れられるようになってきました。











