「安定した地盤」は安全な住まいづくりの基本です。

地質豆知識

液状化編(2)

地盤被害5つのクエスチョン


Q1地盤被害ってなに?



地震による被害のうち、土や岩によってできているものが被害を受けた場合を「地盤被害」といいます。「土や岩でできているもの」とは、自然のものとしては平地と斜面地、山地、そして人工のものとしては「切土」(山を切った部分)、「盛土」(谷を埋めた部分)、河川の堤防、ため池の土提、海に造られた埋立地などがあります。切土では崩壊や落石が、盛土ではそれ自体の「すべり」、沈下といった地盤被害が発生します。

Q2被害の起こりそうな場所は?



たとえば落石や崩壊は斜面に石や岩がころがっているようなところに地震の力が加わって発生します。また、急斜面にやわらかい土砂がある場合も要注意です。崩壊・落石・地すべりの原因となります。しかし、被害の有無は実際には地震の大きさと地盤の強さの関係で決まってくるので一概にはいえません。相対的にいえば、かたい地盤のある山地、丘陵地のほうが被害は小さいといえるでしょう。ただ盛土だからといってもしっかり踏みかためられてる場合は強いので、、人工地盤が必ずしも弱いわけではありません。

Q3過去に起こった地盤被害は?



兵庫県南部地震では、六甲山で山腹の崩壊が多く発生しました。任川に面した斜面でも急速な地すべりが発生し、34人もの人が亡くなりました。また、淀川の河口付近では堤防の下の砂地盤が液状化を起こしたとして堤防が破壊されました。こうした「破堤」や堤防の沈下は武庫川の河口部や中島川でも見られました。淡路島では、ため池の土提に亀裂が入ったり、すべったりしたものがありました。他にも、北海道十勝沖地震では十勝川河口付近での堤防破壊、北海道南西沖地震では斜面災害など、多くの地盤被害が発生しています。

Q4私の町は大丈夫?



まず、あなたの家のまわりを見てください。山地ですか?斜面地ですか?平地ですか?山地、斜面地なら、地すべりはありませんでしたか?斜面の上に落石の原因となるような石がころがっていませんか?昔、その地域の地形はどんなふうだったのでしょうか。沼地?沢地?そんなところは盛土によって宅地が造成されています。その盛土は十分かためられていますか?兵庫県南部地震の際に被害を受けた住宅の多くは、宅地造成等規制法に準拠していない古い盛土でした。

Q5地盤被害を防ぐ対策は?



地震による地盤被害を軽減するためには、まず地盤を知る必要があります。最初に行うのが文献調査です。古い空中写真や古地図を見て、昔は谷だったのか、池だったのか、古い河道だったのかなどを調べます。そのうえで今度は効率的な地質調査の方法を考え、ボーリング調査(※1)や電気調査(※2)、弾性波調査(※3)などの現地調査を実施します。その結果をもとに、液状化を起こしにくい地盤に改良したり、盛土の傾斜をゆるくするなどの対策を行います。対策の第一段階は地質調査なのです。

※1 地盤が粘土であるか砂であるかなどの性状とかたさなどを調べます。あわせて土を採取して、土の詳しい強さを調べます。
※2 土に電気を通して、その流れ方から土の性状を調べます。
※3 人工的に地震を起こし、地盤の中を通る地震波の速さで土の性状を把握します。

地盤被害編(1)へ

このページの先頭へ